のんびりフィジーでシステム開発③
- 2014年12月17日
- CATEGORY- 2. エンジニア力{思考}
Bula vinaka!
さて、前回はざっくりシステム開発計画を立てました。
さっそく現状分析から始めますよ!
システム開発の現場では、まず利害関係者を把握したいですね。
仕様を決めるために最終的に誰と合意すればいいか、だれが予算を握っているか。
ユーザ部門の主任や課長と時間をかけて丁寧に仕様を決めてきたのに、
部長の一声でひっくり返るとか、
味方だと思っていた開発サイドの人間に後ろから撃たれるとか、
「システム屋あるある」ですね。
今回のプロジェクトは国際機関のお仕事で、
学校のない島とかにインターネットで授業をお届けしようというものです。
利害関係者はざっとこんな感じです。
ラスボス級のボス感が漂っています。
彼女は教育関連のドクター(博士号)を持っているので、もうそれだけですごい権力者です。
フィジーでは大学を出ただけでエリートですし、マスターなんか尊敬の眼差しで見られることがあります。
ちなみに国際機関って、超がつく学歴主義のとこが多いみたいです。
民間と違って売上や生産性といった定量的な評価をされる機会がないので、学歴くらいしか見るところがないんです。
私はなぜかIT部門ではなく教育部門の所属なので、彼女が直属のボスということになります。
彼女の自分に対する全能感や自信は半端じゃないです。
いやな予感しかしません。。。
■IT部門のボスM
やっかいなことに、この国際機関の本部はフィジーじゃなくてニューカレドニアにあります。
首都ヌメアにいるフランス人がIT部門のボスです。
滅多に会うことはないんですが、いわゆるギークですね。ビジネスゴールとかどうでもよくて、ひたすらオープンソースCMSのJoomla! のカスタマイズについてしゃべっています。
電話越しにそんなマニアックな話を英語でマシンガンのように話すわけですが、言ってることの1割くらいしか理解できないし、理解する気もおきないのが困ったところです。
■エンジニアのTとS
こちらの2名はフィジーでサーバやHPの管理をしているエンジニアです。
陽気でいいやつらですよー
スキルのほうは。。。
Active Directoryのアカウント管理とか、HTMLの書き換えとか、そんな感じです。。。
写真のココナッツを食べている人です。
彼は実際に授業を教える先生になります。なのでシステムを使えないと困りますね。
WORDやEXCELがある程度使えるので、まぁ何とかなるでしょう。
それより私は彼から授業内容についてある程度学ばなくてはいけません。
私の寮の隣に一家で住んでいることもあり、公私ともにもっともお世話になったスタッフでもありますが、下ネタや食い物の話をした記憶しかありません。
・ほかのNPOとかのコンサルタント
まぁ日本でもODA周辺には「何をしているか分からない人たち」や「自称コンサルタント」がたくさんいたりしますが、他の国でも事情は同じようです。
あんまり影響力はなさそうなので、とりあえず一緒に楽しくご飯でも食べようと思います。
・・・といった感じです。
私が開発計画を発表した時はみんな拍手喝采でしたが、
誰一人として自分が関係者だと認識している人はいません。
「いいね、いいね!素晴らしい計画だ!」
「じゃあ、期待しているよ!」「頑張ってねー!」
絶望的ですね。。。
フィジーの場合、といっても国際機関なのでいろんな国の人がいるわけですが、
そういう場所では、
・個人の仕事に関する倫理観
・組織(上司と部下の関係、ホウレンソウ等)
が日本とは大きく異なります。
ホントもう、著しく違います。
じつはちょっとグローバルに考えると、フィジーよりも日本のほうが
かなり特殊な価値観や組織で仕事しているのに気づきます。
次回はその辺にスポットを当ててみたいと思いますよ!
Moce!
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- 2014年12月17日
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