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Google App Engine 第二回


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<Google App Engineの料金について>

Google App Engineの課金モデルはリソースの利用量によって決まります。
要するに、「使った分だけ支払う」が基本ですが、実際に利用料を計算しようとすると、かなり複雑で、各サービスごとに無料利用枠と個別の利用料金が設定されており、無料枠を超えて使用した分の合計がその月の利用料になります。

以下、Google App Engineのサービスごとの利用料について説明します。

[ここはグラフになっているとよいのですが]

<<フロントエンド インスタンス>>
無料枠: 28インスタンス時間
超過料金: $0.05/インスタンス/時間

常時起動インスタンスが2の場合14時間まで無料
通常利用だと、ほぼオーバーすることはない。

<<バックエンド インスタンス>>
無料枠: 9インスタンス時間
超過料金: $0.05/インスタンス/時間

<<Cloud Datastore容量>>
無料枠: 1GB
超過料金: $0.18/GB/月

<<Cloud Datastore操作>>
無料枠: 5万回(読み/書き/小規模操作(*1))
超過料金: $0.06/10万回(読み/書き)
小規模操作(*1)は無料

Datastoreの利用料が一番のネックで、工夫せず利用すると、すぐに無料枠を超えてしまいます。
詳しくは別の回で説明しますが、小規模操作(*1) + Memcacheがコスト削減のキーワードです。

*1 小規模操作とはKeyのみを返すクエリー

<<送信ネットワーク トラフィック>>
無料枠: 1GB
超過料金: $0.12/GB

<<送信ネットワークトラフィック>>
無料枠: 1GB
超過料金: なし(無料)

<<Memcache>>
無料枠: 共有プールの利用(1MB)
別料金: 専有プールの利用($0.06/GB/時間)

Memcacheも利用料金を抑える上で、大変重要な機能です。
最大容量が1MBと低いので、データ構造などを工夫する必要があります。

<<検索>>
無料枠: 1,000 回(基本操作)
0.01 GB(ドキュメントのインデックス登録)
0.25 GB(ドキュメント ストレージ)
100 回(検索)
超過料金: $0.50/1 万回(検索)
$2.00/GB(ドキュメントのインデックス登録)
$0.18/GB/月(ストレージ)

<<Email API>>
無料枠: 受信者 100 人
超過料金: 別途問い合わせ

<<Logs API>>
無料枠: 100 MB
超過料金: $0.12/GB

<<タスク キューとログ ストレージ>>
無料枠: 5 GB
1 GB
超過料金: $0.026/GB/月

<<バンドルサービス>>
cron
Files API
画像操作
Pagespeed
SNI SSL 証明書
Socket API
Task Queue API
URLFetch
Users API

自分のアプリを半年ほどGoogle App Engineで利用していますが、無料枠を超えたのが2回ほどあり、2回ともCloud Datastoreの書き込み回数オーバーで金額は$0.01でした。
まだ一般公開しているアプリではないのでなんとも言えませんが、読み込み/書き込みに関してはかなり考慮したつもりなので、無料で運用出来ると考えています。

工夫次第でGoogleのインフラを無料で使用出来ます。

 

次回は「Google App Engineの開発環境構築について」です。

 

 

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