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99%は努力?


亀井です。

どっちの話が有名なのかもう今となってはわかりませんが、「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」という言葉。エジソンの名言ですね。

記憶で書いてるので違ってたら申し訳ないのですが、私が子供の頃に田中芳樹氏の「創竜伝」という小説がありまして、青少年向け小説という事で(そのころにジュブナイルという言葉があったかどうかは知りません)、「竜の血をひく人間4兄弟が悪役を倒す」みたいな話だったと記憶しています。中身はほぼ覚えて無いのですが、末弟がアパッチかなにか、戦闘ヘリに追われて、コーラの瓶をヘリのローターの軸に投げつけて破壊する、という描写があったような気がします(無理やろ・・・)

この小説の中で印象に残っている一節があります。
悪役が追い詰められた時に、4兄弟に捨て台詞を吐くのです。(田中芳樹氏の美文をそのまま引用したかったのですが手元になくて、すみません・・・)

バカどもはエジソンの「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」という言葉を「努力の大切さ」を説いた言葉だと解釈して有難がっておる。しかし違う、エジソンの本当に言いたかったことはこうだ「いくら努力しても1%のひらめきが無い凡人には無駄なことだ」

田中芳樹氏は作中の人物にエスプリの利いたことを言わせるという手法を多用するので、当時の私はこれを田中芳樹氏の創作したエスプリだとばかり思っていました。実際、この言葉に対して、4兄弟の次男がさらに気の利いた返事をしてた記憶があります(が、内容は忘れました)。

が、なんとこの言葉についての色んな解説を読んでいますと、(まあエジソンの気持ちなんてホントのことはわからないわけですが)、この悪役の解釈が正しい、という説が有力のようなのです(笑)

エジソンの性格の悪さ、悪辣さというのはどうも有名のようでして、1%のひらめきが無いとダメなんだよね、と取材に来た記者にも言っちゃうくらいの人だったようですね。おそらく田中芳樹氏はエスプリのつもりでこれを書いたんじゃないかと推測するのですが、事実は小説よりも奇なり、のパターンですね。

ちなみに、まったく同じ意味の発言(99%の努力1%の運)をエジソンの会社の元社員であり、のちにライバルとなる天才テスラも残しています。どうやらテスラもエジソンと同じ意見で、1%の運とかひらめきが降りてこない人はいくら努力しても無駄っちゃなことを言っています。

私も概ねこの言葉には同意といいますか、基本的にうまい事いってる人というのは運だと思っています。私自身も運のおかげでここまでやってこれたという事です。もっと運が良ければ後100倍くらい成功出来ていたことでしょう。

さて、ここから先が「エジソンはすごいなあ」と思ったところなんですが、エジソンもテスラも厳密な比率として99対1を持ち出したわけでは無いと思うのですが、彼らの体感としては運要素は1%なんですよね。私の体感では運要素はもっと多いです。少なくとも5%~10%くらいは運だなという感覚があります。もっと多いかもしれません。

というのは私の人生の中に運というのが大事なとこに出てきて、後から振り返ると「あれが無かったら・・・」という性質のものだからです。無かったら無かったで他の手段でクリアしてたとは思いたいのですが、そこで私の人生詰んでた可能性もあります。振り返るとそのレベルのラッキーが何回もあるわけです。1%って感じはしないんですよねぇ。(ウチの社員も「亀井さんの運はやばい」と言ってるくらいです)

エジソンもテスラも「ひらめき」や「霊感」の重要性、「これらが無いといくら努力しても無駄だ」といってしまうくらいに、ひらめきの重要性を理解しているのに、それと同時に「それは1%だ」と言っている。彼らにとってはひらめきは「最後の1ピース」で、そのひらめきが降りてくるまでに99のピースを完成させて、後はひらめきが降りてくるのを待ってるわけですよね?最後の1ピースが無い限りはそのパズルは完成しないのに、99のピースを先に埋める、途方もない努力です。「1%だったら頑張れたかなぁ」と思っちゃいます。

幸運の飴玉

よく、私は幸運について「飴玉」に例えて、

「幸運(チャンス)の飴玉はポトポトと頭上から落ちてきている。でも手を伸ばしている人にしかそれは掴めない」

と言っています。とにかく「頑張る」が先、「幸運」は後、という物事の前後関係があると思うからです。
頑張る前からお金だけ先に追及する会社さん、社員さん、なかなかうまくいかないと思います。

肝心なこの「幸運の飴玉」の話、どこに書いてあったのか忘れてしまいました。もしかしたら私の創作かもしれません・・・。エジソンやテスラで1%、私の体感では5%~10%、これからもマイペースで手を伸ばして行こうと思います。

 

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