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リスクをコントロールする


亀井です。

いろんなリスクがあります、
リスク0の商売はできないと思っています。

利益の源泉がリスクだと思ってもいいかもしれません。

極端な話、亀井一人で商売をしているのが一番リスクが少ないです。
けどそれじゃ小さい仕事しかできません。
リスクを承知で人を増やしました。
なのでエンジニアにもリスク0で何かやれとは言いません。

けど事前にどれくらいのリスクがあるのか把握はしましょう。
それでリスクが大きすぎると思ったらそれはやめときましょう。

防げるリスク、回避できるリスクがあったらできるだけ策を講じましょう。
リスク恐れすぎてもダメだし、大胆になりすぎたら会社つぶれるし。

いい塩梅で行きたいと思います。

とはいえ、なのですが、
一般的な日本人は、
常からリスク取りすぎる人っていうのはごく少数なんではないかと思います。

なので、逆説的になってしまうのですが、
日々リスクに身をさらしていくのが良いと思っています。

ここでも生きてくるのが「葉隠」です(笑)

どちらにしようかという場面では、早く死ぬ方を選ぶしかない。何も考えず、腹を据えて進み出るのだ。(中略)そのような場で、図に当たるように行動することは難しいことだ。私も含めて人間は、生きる方が好きだ。おそらく好きな方に理由がつくだろう。(しかし)図にはずれて生き延びたら腰抜けである。この境界が危ないのだ。図にはずれて死んでも、それは気違だというだけで、恥にはならない。これが武道の根幹である。毎朝毎夕、いつも死ぬつもりで行動し、いつも死身になっていれば、武道に自由を得、一生落度なく家職をまっとうすることができるのである。

超訳は、

楽な道と厳しい道があった時に、無条件で厳しい道を選ぶという心構えを毎朝、毎夕するのが良い。そうしておけばそも人間は誰しも楽がしたい。結果としてちょうどよい道を選択することが出来る。そうしていれば逆に迷わず自由に選択でき、充実した人生を送れるのだ。

でしたね。

常にリスクのある方を選ぼうと思って日々生きていくくらいが
一般的な日本人にとってはちょうど良いと思います。

それをしないで日々安穏で生きて、
ここ一発でとんでもないリスクのある大きな選択をしてしまう、というかたを見ます。

喧嘩慣れしてない人がたまに喧嘩すると大けがしそうじゃないですか。
日々リスクに慣れ、リスクを想定して生きてないと、
イチかバチかの人生になっちゃうんですね。
そういう生き方は私は嫌だなあと思います。

喧嘩慣れしてないといざ喧嘩に巻き込まれた時に死んじゃうよ、という事ですね。
この「逆説的な現象」を葉隠の一節は教えてくれているように思います。

人生でイチかバチかの選択なんてしなくてもちゃんといい感じに生きていけます。
それよりも日々細かい選択の積み重ねの方が影響が大きいですし、
長期的な勝率が高いと思います。

私がどれくらい日々リスクを取って仕事しているかは
一緒に仕事している同僚のみんなはご存じだと思いますが、
案外大きなリスクは取ってないものです。

そのかわりつまらないリスクをたくさん取っていると思います(笑)

そんな私自身が勝ったか負けたかは、
私が死んでしばらくたってからしか判明しないわけですが、
「充実」という事でいえば満足しています。

長く仕事で充実感を得たくて
「長く続けられるエンジニア」というキャリアを選択したわけですが、
かれこれ25年以上経ちました。

今のところ良かったなと思っています。

先のことはもちろんわかりませんが。